【カナダPRを目指す人必読!】PTE Core ってどんな試験?他試験 (IELTS, CELPIP )とはどう違うの?
PTE Core 試験に挑戦する人のためのガイド
カナダでの永住権申請を目指す方にとって、英語能力試験は避けて通れないステップです。
2023年、PTE Core がカナダ移民局(IRCC)に認定され、IELTSやCELPIPに加え、永住権申請のために使用できる新たな英語試験として注目を集めています。
この記事では、PTE Core試験の概要や各パートの特徴、他の試験との比較、そして試験対策まで詳しく解説します。
PTE Coreは、カナダでの就業や移住を考えている方にとって重要な試験の一つです。スコアや試験形式に関して気になるポイントを押さえ、効率的な準備を進められるよう、この記事を参考にしてください!
*本記事は、EBLS(Enrichment Bilingual Language Services)が独自に分析を行い、レポートとしてまとめたものです。無断での転送や掲載は固く禁じております。また、この記事の内容はEBLSの見解に基づくもので、全ての人にとって必ずしも正確または適切な情報であるとは限りません。試験の準備や対策については、各個人の状況に応じた判断を行うことをお勧めいたします。
▷ この記事では、以下について詳しく解説しています。
1. PTE Coreの概要
1.1. どのような試験か?
PTE Coreは、Pearson Test of Englishが運営する英語力を測る試験で、日常生活で使う英語のスピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの4つの技能を評価します。この試験はカナダの就職、永住権、または市民権の申請に必要な英語能力を証明する試験として、カナダ移民局(IRCC: Immigration Refugees and Citizenship Canada)から認定されています。16歳以上であれば、誰でも受験可能です。
試験は世界中のPTEテストセンターでコンピュータを使用して実施され、試験中に試験官と接触することはありません。試験内容は、スピーキング&ライティング、リーディング、リスニングの3つのパートに分かれており、試験時間は約2時間です。使用される英語は、特定の地域に限定されず、国際的に使用されている英語です。
試験会場や日時、試験の頻度は地域によって異なりますが、トロント市内では週に2〜4回ほど試験が実施されています。受験料は340カナダドルです(2024年3月現在)。試験の申込み、内容、日程、会場の情報、試験準備のための教材は、以下のPTEオフィシャルサイトから確認できます。
▷ PTE 公式サイト
1.2. スコアについて
PTE Coreを含むすべてのPTEテストはコンピュータで実施され、AIが自動的に採点を行います。スコアは、Pearsonの「Global Scale of English」に基づいて計算されます。PTE Coreでは19種類の問題形式があり、それぞれの問題の性質や難易度、正確性などに基づいて評価されます。例えば、多肢選択式の問題は正誤で評価されますが、その他の問題では解答内容、語彙、文法、発音、イントネーション、スペリング、語数など、多角的な観点で評価されます。これらの要素が複合的にスコアに反映されるため、正解数がそのまま得点に直結するわけではありません。
スコアは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4つの技能と総合評価で表され、最低点は10点、最高点は90点です。試験結果(Score Report)は通常48時間以内、遅くとも5日以内に発表され、受験者はメールで結果通知を受け取ります。その後、myPTEアカウントからScore Reportにアクセスできます。Score Reportには、スコアに加えて受験者の英語力を以下の8つの観点から評価した「Skills Profile」も掲載されます。
・スピーキングとライティングにおける自由解答能力
・スピーキングとライティングの言語再生能力
・長いライティング
・短いライティング
・長いスピーキング
・短いスピーキング
・複数のスキルを使った理解力
・一つのスキルによる理解力
スコアを申請機関に提出する際は、受験者がScore Report Code (SRC)を共有することで、申請機関がScore Reportを閲覧できるようになります。カナダ政府のビザ申請でも、SRCを共有することでスコアを確認することが可能です。スコアの提出には追加料金がかからず、提出先の数に制限もありません。
詳しい情報は以下のリンクをご覧ください。
2. PTE Core の各パートの概要と問題の形式について
2.1. Part 1:スピーキング&ライティング
テスト時間について
PTE Coreのテスト時間は46分から67分で、最も長いパートです。スピーキングには、練習問題を除いて5つ、ライティング問題には2つの形式があります。
スピーキング(Speaking)
スピーキングには、試験の冒頭で出される採点されない練習問題(下記[1])と、5種類の形式(下記[2]から[6])があります。各問題は一度だけ解答を録音でき、3秒以上沈黙すると自動的に録音が終了するため、答え終わるまで話し続けることが重要です。採点対象は問題形式により異なりますが、発音、イントネーション、強勢、間の取り方、流暢さ、状況に応じた適切な表現、発話内容、語彙など、さまざまな観点から評価されます。
ライティング(Writing)
ライティングには2つの形式(下記[7]と[8])があります。全体で問題数は2〜4問です。指定される単語数はIELTSやCELPIPよりも少ないですが、平易というわけではありません。問題によっては、文法、内容、語彙、多様な構文の使用、言い換え、句読点の使用、制限語数や指示に従った内容であるかなど、さまざまな側面から評価されます。
各形式についての詳細
以下に、各形式についての詳細を示します。
[1 ]練習問題:自己紹介 (Practice Question: Personal Introduction)
この問題は採点されず、テストの形式や機器に慣れるためのものである。25秒間問題を読み準備してから30秒間解答を録音する。
[2] 音読 (Read Aloud)
6〜7問。30〜40秒間問題を黙読し準備したあと、30〜40秒以内で音読する。読む文章の長さは最長で60語。全ての語を音読しているか、重要語の強勢、流暢さ、発音が評価される。主な得点対象のスキルはリーディング&スピーキング。
[3] 文の復唱 (Repeat Sentence)
10〜12問。文を一度聞き、そのまま復唱する。文の長さは3〜9秒。解答時間40秒。復唱している語数、流暢さ、発音が評価される。主な得点対象はリスニング&スピーキング。
[4] 画像の描写 (Describe Image)
3〜4問。画像を見ながら25秒準備し、40秒で解答する。内容、流暢さ、発音が評価される。主な得点対象はスピーキング。
[5] 状況に対応する (Respond to Situation)
1〜2問。状況説明を聞き、同じ内容を読み、20秒解答を準備してから、40秒間で解答する。読む文章は60語以内。状況に対して適切な内容であるか、流暢さ、発音が評価される。主な得点対象はスピーキング。
[6] ショートアンサー (Answer Short Question)
5〜6問。質問を聞き、それに対して1〜数単語で解答する。文で答える必要はない。質問3〜9秒、解答時間10秒。主な得点対象はリスニング&スピーキング。
[7] 書かれた文章の要約 (Summarize Written Text)
1〜2問。200語までの文章を読み、25〜50語の範囲で要約を書く。語数が規定の範囲内に入っていない場合は採点されない。時間は1問につき10分。文法や語彙などの英語の正確さと内容把握の面から採点される。文法や句読点はもとより、内容を正しく把握する読解力と適切な語彙力を使って、要点と必要な補足説明を網羅すること求められる。また定められた文字数に収めるには重文や複文等複雑な構文を使うことが必要になってくる。主な得点対象はリーディング&ライティング。
[8] メールを書く (Write Email)
1〜2問。100語までの状況説明を読み、解答に含むべき3つの内容などの指示に従ってメールを書く。1問につき時間は9分で、100語以上書くことが望ましいをされるが、実際には50語〜120語の範囲に入っていない場合は語数や形式についての評価において減点、或いは0点ということになる。解答は問題のトピックと指示された3つの内容を全て含んでいるか、一般的なメールの構成に則っておりメールの受取人やその目的と状況に適したものであるか、語数が適切であるか、文章の流れが論理的かつ自然であるか、正しい文法で書かれているか、多様な語彙を使用しているか、スペリングに一貫性があるかについて評価される。主な得点対象はライティング。
2.2. Part 2:リーディング
テスト時間や問題形式について
テスト時間は27〜38分で、問題形式は5つあります。問題形式は多様ですが、一つ一つの文章はそれほど長くないため、比較的取り組みやすい印象を受けます。難解な語彙に関する問題は少なく、基本的な単語の意味や、文章の内容、文法、コロケーション(2語以上の単語同士の組み合わせ)に関する問題が多いと言えます。
各形式についての詳細
各形式の概要は以下の通りです。
[1] リーディング&ライティング:空所補充問題 (Reading & Writing: Fill in the Blanks)
5〜6問。各問題につき1つの文章を読み、その中の空欄について、それぞれドロップダウンの選択肢から、最適な語句を選ぶ。語彙は、基本語が中心だがやや難解なものもある。文章全体の意味や前後の文法を考慮して解答する。文章は200語以内。主な得点対象はリーディング&ライティング。
[2] 多肢選択、複数解答問題 (Multiple Choice, Multiple Answers)
1〜2問。文章を読み、複数の選択肢から文章の内容とトーンについて適切なものを全て複数解答する。間違った解答をすると減点される。文章は275語以内、主な得点対象はリーディング。
[3] 文章の並べ替え (Reorder Paragraph)
2〜3問。5つの文章を意味が通るように並べ替える。全体を読みトピックセンテンスを見つけ、内容を関連づける語句(冠詞、代名詞、接続詞など)を手がかり解答する。文章は全体で110語以内。主な得点対象はリーディング。
[4] 空所補充問題 (Fill in the Blanks)
4〜5問。各問題の文章の空欄に適切なものを選択肢のプールからドラッグ&ドロップで選ぶが、空欄の数よりも選択肢の方が多いので、使用されない選択肢があることになる。コロケーションと文法の知識が解答のヒントになる。文章は80語以内。主な得点対象はリーディング。
[5] 多肢選択、単一解答問題 (Multiple Choice, Single Answer)
1〜2問。各問題の文章を読んで全体の内容とトーンについて最適なもの複数の選択肢から1つ選ぶ。文章は110語以内。主な得点対象はリーディング。
2.3. Part 3:リスニング
テスト時間や問題形式について
テスト時間は30〜37分で、7つの問題形式があります。録音された音声やビデオを視聴して問題に答えます。音声やビデオは自動的に流れ、視聴は一度のみです。事前に渡されているホワイトボードとペンを使ってメモを取ることができ、スペースが足りなくなったり不具合がある場合は、挙手して係員にお願いすれば新しいものと交換してもらえます。音声やビデオで使用される英語の発音は国際的に受け入れられているもので、特定の国のアクセント(例えばイギリス英語やアメリカ英語)に偏ることはありません。他のパートと同様に、リスニング&ライティングやリスニング&リーディングなど、複数のスキルを評価する形式が含まれています。音声やビデオは全て一度しか視聴できないため、集中力を保ち、メモをうまく取ることが重要です。
各形式についての詳細
各形式の概要は以下の通りです。
[1] 話された文章の要約 (Summarize Spoken Text)
1〜2問。45〜75秒の音声を聴き、その要約を20〜30語の範囲で書く。解答時間は1問につき8分。話された文章を理解し、分析し、その要点を短くまとめるというスキルが必要である。解答が指定範囲語数に収まっていない場合は減点、さらに5語以下あるいは40語以上の場合は語数については0点となり、さらにこれ以外の評価点である内容、文法、語彙、スペリングについても0点になる。主な得点対象はリスニング&ライティング。
[2] 多肢選択、複数解答問題 (Multiple Choice, Multiple Answers)
1〜2問。50〜90秒の音声/ビデオを視聴し複数の選択肢から内容とトーンに合ったものを全て複数解答する。音声/ビデオが流れるまでの7秒間に問題を読み準備する。間違った解答をすると減点されるので注意が必要。主な得点対象はリスニング。
[3] 空所補充問題 (Fill in the Blanks)
2〜3問。画面に表示されたテキストを見ながらその音声を聞き、テキストの欠けているところに当てはまる語を書き入れる。テキストが表示されてから音声/ビデオが始まるまで7秒間あるので、その間にテキストをざっと読むことができる。音声は30〜60秒間。空欄は1問につき5つ程度。主な得点対象はリスニング。
[4] 多肢選択、単一解答問題 (Multiple Choice, Single Answer)
1〜2問。30〜60秒の音声/ビデオを視聴し、その内容の要約として最適なものを複数の選択肢から1つ選択する。音声/ビデオが始まるまでの5秒で問題と選択肢を読んで理解する。主な得点対象はリスニング。
[5] 欠けた語句を選択 (Select Missing Word)
1〜2問。20〜70秒程度の音声/ビデオを視聴する。最後の語句がビーという音で消されているので、そこに当てはまる語句を複数の選択肢から選ぶ。主な得点対象はリスニング。
[6] 異なる語を選ぶ (Highlight Incorrect Words)
2〜3問。音声を文字化したテキストを見ながら15〜50秒程度の音声を聞き、話されたものと異なる語をクリックして選択する。テキストが表示されてから音声/ビデオが始まるまで10秒間あるので、その間にざっとテキストを見て要点を把握しておく。主な得点対象はリスニング&リーディング。
[7] 書き取り問題 (Write from Dictation)
3〜4問。3〜5秒の音声を聴き、書き取る。音声は一度のみ流れる。正しい単語ごとに点数が加算され、内容やスペリング、語順などが間違っている場合は部分点が与えられる。主な得点対象はリスニング&ライティング。
3. PTE Core と他の英語試験(CLB, IELTS, CELPIP)との比較
3.1. CLB、IELTS、PTE、CELPIPの点数換算表
CLB (Canadian Language Benchmarks)、IELTS、PTE、CELPIPの点数換算表は、以下のサイトをご参照ください。
各種申請における英語能力試験の必要条件については、以下のサイトをご参照ください。
カナダ永住権申請に際して、Express Entryによって申請する場合に必要な英語能力は、多くのプログラムでCLB 7となります。これはPTE Core ではR(60-68)、W(69-78)、L(60-70)、S(68-75)、IELTS (General Training) では4技能すべてで6.0、CELPIP (General) では4技能すべてで7に相当します。
3.2. PTE Core、IELTS General、CELPIPの形式や内容に関する比較
(*ここでのPTE, IELTS, CELPIP はそれぞれ、PTE Core, IELTS General Training, CELPIP Generalを指します。)
[1] 試験全体のフォーマット
PTE:
3つのパート(スピーキング&ライティング、リーディング、リスニング)に分かれる。試験会場でコンピュータ上で受験。試験時間は2時間程度。
IELTS:
4つのモジュール(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)に分かれる。試験会場で実施され、コンピュータ形式とペーパー形式がある。試験時間はリスニング、リーディング、ライティングで2時間30分、スピーキングテストは他のモジュールと同じ日に実施されるか、もしくは1週間前か後に設定される。
CELPIP:
4技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)に分かれる。試験会場でコンピュータを使用して受験する。試験時間は3時間。
[2] 受験料
PTE:$340 CAD
IELTS:$302.68 ~ $332.38 (地域により異なる)
CELPIP:$280 CAD
[3] スピーキング
PTE:
スピーキングとライティングで一つのパート(パート1)になっている。コンピュータで実施。採点されない練習問題が1問、採点されるものには5つの形式の問題があり各形式に複数設問がある。単独であるいは複合的に発音やイントネーションなどスピーキングの技術を測る問題が多い点が特徴的である。解答中に3秒以上沈黙が続くと自動的に録音が終了するので、注意が必要である。試験時間はライティング込みで46〜67分だが、スピーキング自体は20〜30分程度と思われる。
IELTS:
対面式で試験官による個人インタビュー形式で、形式は3パートに分かれる。基本的には試験官と会話する形で行われる。状況描写や説明、意見を問う内容が多い。他の3分野の試験と同日の別の時間帯、あるいはその1週間前か後に実施される。試験時間は11〜14分。
CELPIP:
コンピュータで実施。8つの形式の問題があり、各1問ずつ設定されている。日常の場面設定を使ってある程度まとまった長さのもの(60秒〜90秒)を答える形式が多い。状況描写や説明、意見、説得などの内容が含まれる。試験時間は15〜20分。 採点されない練習問題が1問追加されていることがある。
[4] ライティング
PTE:
スピーキングと同じパート1に入っている。2〜4問。10分程度で英語の文章やメールなどを25〜50語で要約する問題と、9分程度で状況設定と指示に従い50〜120語のメールを書く形式があり、求められる文章の長さは他の試験よりも短めだが、内容は平易とは言えない。文章の要点を素早く掴む読解力、短い文章で的確に要約する力、また複雑で多様な文章を作る語彙力や文章構成力、一般的なメールの書き方の知識などが必要である。
IELTS:
20分で150語以上のメールを書く問題と、40分で250語以上でエッセーを書く問題の合わせて2問。与えられた状況設定と指示に従って書く。文法は語彙に加えて、やや長い文章を書くための文章構成力や意見を適切に述べる論理的な思考力、言い換えや説得力などが必要。
CELPIP:
27分ほどで150−200語のメールを書く問題と26分ほどで150−200語でエッセーを書く問題の合わせて2問。与えられた状況設定と指示に従って書く。正しい英語を使い自然でこなれた表現で書かれていることが重要。全体で53〜60分。
[5] リーディング
PTE:
5つの形式がありそれぞれ複数問題設定されている。合わせて27〜38分。各問題の文章はあまり長くなく、文法やコロケーションの問題が多い。短い文章を多く読むので、IELTSやCELPIPのような長めの文章よりは取り組みやすいと思われる。
IELTS:
3セクション、合わせて40問。60分。長めの説明文や論述文の内容や語句を問う問題が含まれる。
CELPIP:
4セクションで、合わせて55〜60分。ややながい説明文やメール、表などの内容や語句を問う問題が含まれる。
[6] リスニング
PTE:
7つの形式で、それぞれ1〜4個の問題が設定されている。合わせて30〜37分。音声やビデオの長さは20〜90秒程度だが書き取り問題では3〜5秒である。聞いた内容を要約して書く問題、欠けている語を記入する問題、また書き取り問題など、複数のスキルを複合的に使う問題が特徴的である。
IELTS:
4つのセクションで合わせて40問。30分。音声は60〜150秒程度。内容を理解して空所補充する問題や多肢選択問題といった形式。
CELPIP:
6パート。47〜55分。音声やビデオは60〜180秒程度。会話やパッセージの音声あるいはビデオを視聴して、適切なものを選ぶ多肢選択問題が多い。質問は画面に表示されるものと音声のみで提示されるものがある。各問題解答時間は30秒程度に設定されている。
4. PTE Coreの特徴と対策
PTE Coreで求められる英語力は、複合的かつ総合的な英語運用力だと考えられます。全体のフォーマットはスピーキングとライティングを統合し、全部で3つのパートに分かれています。しかし、形式以上に特徴的なのは、各パートにおいて、音読や穴埋め、並べ替えのように1つのスキルを評価する問題がある一方で、複数のスキルを組み合わせて評価する形式の問題もある点です。このような問題は全19種類のうち7種類存在しています。例えば、「聞いて読んで話す」(パート1 [5])、「読んで要約を書く」(パート1 [7])、「読んで適切なものを選ぶ」(パート2 [1])、「聞いて要約を書く」(パート3 [1])といった形式が挙げられます。こうした形式は、日常的な英語の使われ方に近い形だといえるでしょう。
したがって、PTE Coreの対策としては、文法や語彙などの正確で十分な知識を身につけることが基本です。その上で、日常的に英語を使うことで、正確かつ迅速な読解力や聴解力を養い、論理的思考力や状況に即した正しい英語を即座に発信できる応用力を身につけることが重要だと考えられます。
問題形式は全部で19種類ありますが、特にスピーキングとリスニングには多様な形式が採用されています。英語の文法や単語の知識があるだけでは不十分で、それを音声として運用できる力がより求められているように感じます。一方で、リーディングとライティングの問題は比較的取り組みやすく、形式として特に難しいものはありません。しかし、問題の出題数や形式によっては、受験者が抱く印象が異なることもあるでしょう。
また、試験の難易度や英語の使用については、各パートごとに単純な比較が難しいですが、ある程度の傾向が見られます。スピーキングでは受験者の意見を問われることは少ないものの、発音やイントネーション、流暢さといったスキル、そして状況に応じた正しい英語の使用が評価されます。そのため、日常的に正しい自然な英語を話す力が重要です。ライティングは、指定語数や時間が他の試験よりも短いですが、語彙や文法、スペリングなど多面的に評価され、単純なタスクではありません。リーディングは長文がなく、文法や語彙も難解ではないため、正確な知識があれば取り組みやすいです。リスニングは形式や問題数が多く、複数の評価対象を含むため、高い聴解力や分析力、そして総合的な英語運用力が求められます。
こうした内容を踏まえると、PTE Coreはスピーキングとリスニングが得意な人に有利な試験である可能性があります。しかし、スピーキングでは3秒以上沈黙すると録音が終了してしまう点や、「要約」や「状況に応じて対応する」といった複合スキルが問われる問題も含まれているため、単一スキルだけでは対応しきれない点にも注意が必要です。ライティングについては、字数が少なくタスクが限定されているため、準備しやすい面があります。リーディングも長文がないことから、IELTSやCELPIPに比べて学習しやすいでしょう。
5. まとめ
PTE Coreは、カナダ移民局(IRCC)から認定を受けている他の英語能力試験(CELPIPやIELTS General Training)と比べ、設問が一見簡単そうに見えることがあります。しかし、複数のスキルを短時間で正確に使いこなすことが求められるため、必ずしも簡単ではありません。英語力を総合的に必要とする点では他の試験と共通していますが、PTE Coreは特に実社会での英語の使い方に近く、情報を分析し理解し、それを適切に運用する能力が求められる試験だと考えられます。
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